住民票で人探し
「住民票」は、銀行口座の開設などで必要とされることも多いため、公文書の中でも人々に最も馴染みの深いものかもしれません。
住民票には「誰がどこに住んでいるか」という情報が書かれており、市区町村ごとにまとめられた住民票の情報が「住民基本台帳」に記載されています。
住民票から得られる情報
住民票には以下の情報が記載されています。
- 氏名
- 生年月日
- 性別
- 世帯主との続柄と世帯主の氏名
- 戸籍の表示
- 住民となった年月日
- 同じ市区町村内での住所の移動に関する情報
- 住民票コード
- 各種保険に関する情報
この他に選挙人名簿に登録されている人や、政令で指定されている事項などについても該当する人はその旨の記載があります。
重要なのは『住所に関する情報』
住民票を元に人探しをする場合、特に重要になるのは住んでいるところについての情報でしょう。
記載されている住所や元の住所の周辺には、探す人と馴染みの深い人も多いと考えられます。
そうした人々に行方を尋ねることもできますし、運が良ければそのまま見つけだすこともできるでしょう。
住民票を手に入れるには、『正当な理由』が必要
住民票を利用する上で、ひとつ問題があります。
かつて住民票(住民基本台帳)には、誰でも自由にアクセスすることができましたが、現在は個人情報保護の観点から、『正当な理由』がない限り他人の住民票を手に入れることはできないのです。
人探しで正当な理由と認められる可能性があるのは、「お金を貸していて逃げられた」など、金銭的な利害に関わる場合のみだと考えてください。
「しばらく会っていないので会いたい」、「死ぬ前に初恋の人に会いたい」といった理由は、あくまでも個人的なものとして退けられる可能性が非常に高いのです。
住民票を利用できる人探しは、お金に関するトラブルや親族を探す場合など状況がかなり限定的です。
個人的な事情や感情を元にした人探しを行なうのなら、他の方法を考えた方がよいでしょう。