「ごちそうさま」の前に欲しい言葉があるんです

とうとう“ほぼ週刊”から“何となく隔週刊”ですよ、どんだけサボっていたのでしょうか。でも、お盆とかで皆さんも忙しいだろうし、ココ見てないよね、じゃぁ休んでてもいいよね、そういえば今年も夏コミ行けなかったなぁ、などとダラダラゴロゴロ過ごしておりました、お久しぶりです。

初めての料理には、いつだって「淡い下心」が潜んでいる…のに!

さて、前回は結婚半年を振り返ってみましたが、それからさらに数週間経ちましたある日。
\チャラララッチャッチャー!/(←ドラ○エのレベルアップ音)
しーなはれべるあっぷした!「ぼうきょうざ」をおぼえた!
gyouza00
これはわたしの食卓です。旦那にはプラス3本。ランチョンマットをチラシにすると捨てるだけで便利だぉ!

…と、毎日台所に立ちながら経験値を積んでいく錯覚手応えを感じております。塩か「ほんだし」でも舐めてりゃお酒がぐいぐいススムちゃんで充分だった独身・独居時代を振り返れば、これを前進と言わずして何と言いましょう。

しかし、ここで満足しては単なる手前味噌の自画自賛。彼の人が何と評価するか、それが自分の望む答えと一致して初めて、名実ともに成長が認められるというものです。
というわけで出番ですよ、旦那タン!さぁおあがりよ、そして忌憚なき感想プリーズ!!

もきゅるもきゅるもきゅる…(←旦那実食中)

無言で棒餃子を頬張る旦那。こちらから切り出さない限り、永遠に反応が返ってこなさそうな気配が、ただただ流れていきます。あぁ、もどかしい。しかし、こちらから口火を切って感想を引き出すのは、試合に勝って勝負に負けるようなもの…っ!

…などと、脳内でしょーもない葛藤をしていたら旦那ってば、いつの間にか全ての棒餃子を米で流し、締めの味噌汁に手をかけているじゃないですか。おイィィィ!新メニューに対して感想とか、せめて一言くらいかけてやれよォォォ!

旦「ごちそうさまでした!」

終わっちゃったよ!旦那の晩餐終わっちゃったよ!棒餃子に一言も触れることなく、ゲフーと座椅子を後ろに倒して楊枝でシーハーし始めたよ!!昨日から仕込んだのに…野菜香味類のみじん切り、死ぬほど嫌いなみじん切りの労力が全然報われないよ!
もうだめだよパトラッシュゥゥゥ!

…そんなグツ煮えのマグマのような感情を必死に抑え、「お、お粗末さまでした」と皿を片すわたしに後ろから

旦「デザートッ!スイーツッ!アイスゥゥゥ!」

と更なる追い打ち。もう完全にスイーツモードに切り替わってしまったようです。無言で冷凍庫からシューアイスを出して渡すと、外人の子供のようにバリバリ袋を破り、もしゃもしゃ食べながらジャンプを読み始めてしまいました。こうなったらもう今さら聞けません。
くっそ、なんだこの敗北感。

再度挑戦!必死すぎる嫁がようやく勝ち得た旦那のあんまりな食評

悔しいので、翌日再度棒餃子(たくさん作って冷凍保存したのです)を出しました。決して嫌がらせではありません。リベンジです。否、聖戦(ジハード)です。

もきゅるもきゅるもきゅる…(←旦那実食中)

昨日と同じ品だというのに特に異も唱えず、そしてやはり無言で餃子を吸い込んでいく旦那。アカン、このままでは昨日と同じ展開に…。仕方ない、不本意ではありますが、ここは自分から動いて流れを変えるしかありません。

シ「あのね旦那タン、この棒餃子ね、昨日初めてイチから作ったのを冷凍保存したヤツなんだけどどうですか?」

気が付けばもの凄く解説じみたというか、ウザさ満載な問いかけになってしまいました。対する旦那の反応はというと、口をもぐもぐさせながらわたしと棒餃子を交互に見返すこと数回、飲み込んだと同時に出た言葉は…。

旦「え、これお前作ったの?嘘ォ!?」
いきなり疑われました。
旦「イチから作ったの?皮から?マジで!?」
ごめん、さすがにそこからではないです。

要約すると、「餃子なんて手間かかるものを作れると思わなかったし、ちゃんと餃子の味がしたのでスーパーで買ってきたか実家からの差し入れだと思っていたので特に何とも感じなかった」だそうで。

「餃子の味がしたから手作りだとは思わなかった」って何。
すごい複雑な気分なんですけど。

シ「つまりそれは“おいしかった”ということでいいですか?」
旦「いいです。おいしかったです。ごちそうさまでした!」

複雑(2回目)。

「棒餃子事変」を経て━━━ダメ出し上等!寸評でいいから一言下さい!

そりゃ、わたし達は新婚といっても実際は8年近くの付き合いですし、今さら「アナタ、はい“あーん”して♡どぉ?」「うわー♡おいちい♡」みたいなやり取りは全く期待していません。っつか、一瞬でも想像した自分を殴りたくなりました。未来永劫無ぇよ、ナイナイ。

その一方で、これから更に馴れ合っていくうちに「見た目ペ○ィグリーチャムみたいだけど旨いなコレ」(←先月作った雑炊へのコメント)とか、「少し味が濃いけど、かといって水で薄めるという安直な手段ではダシの風味が殺されて云々」(←完全に料理漫画の読みすぎ)
「黙って食え」

などというやりとりも無くなっていくんだろうと思うと、それはそれで寂しい気もします。

ですが、わたしにはまだ持ち駒が足りません。カレーやハンバーグなどのお子様メニューか、牛すじ煮込みや具材突っ込んでおけば何とかなる鍋系のおっさん居酒屋メニューか。その中間の「普通のおかず」が全くなっておりません。ツッコミの余地はまだまだ充分残されています。

それも毎日台所に立っていることで解決はいずれするのでしょうが、そこに至るまでのスピードや精度を上下左右するのは、やはり食べてくれる人からの賞賛や批評、アドバイスなのではないかと思います。だから、新しい試みにはどんどん突っ込んで欲しいと、旦那には密かに願っているのであります。


作ってる過程はあまり見られたくないのですが。

サブコンテンツ

このページの先頭へ