海の幸と狸を祀る北陸→近畿→北海道の以下略②京都・信楽

前回⇒海の幸と狸を祀る北陸→近畿→北海道の旅(別名・新婚旅行2)①金沢

私、狸が大好きなんです(2回目)。あの、運動に不向きな体型、食用としては役立たずのお肉。同じイヌ科の動物でも、何かと神格化されている狐には完全に出し抜かれているし、オオカミなどのワイルド系と並べると仲間外れ感が半端ない。

それでも「ま、いっか」って感じで民家からおこぼれを与ってアバウトに生きる、狸のユルさやたくましさ、その全てが好きで好きでたまらないのです。

そんなわけで(個人的には)旅のメイン、聖地巡礼。最初は滋賀県伊賀郡信楽町。人口ならぬ「狸口」が、何と人の8倍!…といっても、生身の狸ではなく置物=信楽焼の話なのですが、想像しただけで楽園過ぎて、血圧が上がりそうです。

有り難きは聖地哉…(感涙)初めて来たのに\信楽よ、私は帰ってきた!/

滋賀県伊賀郡信楽町は、ハッキリ言って信楽焼以外何もない所(信楽町の皆さんゴメンなさい)。だけどいいの、それさえあれば。そのためだけに、私は来たのだから…!

そんなわけで、宿や御飯などの拠点を京都に置いての信楽詣で。が、肝心の「信楽高原鐵道」は当時運転休止中(昨年11/29から再開されたようです)のため、貴生川から代行バスに揺られての信楽入りとなりました。

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門前からそこはかとなく、狸オーラ全開の信楽駅。

ここで旅のお供、というか、むしろ狸巡礼ミッションの主役をご紹介します。ひと針ひと針手縫いでこさえた私の娘(フェルト製)、通称「生たぬ」ちゃんは、2000年生まれの多感な14歳☆

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フェルトの劣化でお顔がちょっと汚れているのは青春のシンボル、多分(直してやれよ…)
さぁ、生たぬ、お前の故郷?信楽だよ。思う存分遊んでおいで。

しかし先述の通り、信楽高原鐵道は運休中=改札も閉鎖中という無情。ここまで来てホームを拝めないなんて…、ということで。
生たぬを抱き駅員さんへ直談判。無理言って入れて貰いました。

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御狸様が迎えてくれる憧れの信楽駅。嗚呼、こ れ が ず っ と 見 た か っ た ん で す !
さらに、反対側のホームには…(ここで今さら感MAX)

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サンタクロースに扮した沢山の御狸様が。感無量です、有難や有難や…ナムナム(`;ω;)人
早速反対側に回って撮りまくろうと思ったら、踏切前にまたしても「立ち入り禁止」の札が。ということで、生たぬを抱き(略)。駅員さん、苦笑い。旦那、他人のフリ。

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おかげさまで思う存分、信楽駅を堪能することができました、生たぬが。私にとっても一生モノの思い出です。イタイおばちゃんのヘンな願いを叶えて下さった駅員さんに感謝。

駅だけというのも何なので、昼食処を探してしばし散策へ。道路脇には、これまた沢山の

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狸。
手近な店に入れば

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やっぱり狸。
結局、駅から道なりに20分ほど歩いたところにある「分福うどん」というお店で「分福丼」という、地鶏の親子丼(950円)を昼食にいただいたのですが

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もうおなかいっぱいに狸。

さすが人間の8倍の狸口を誇る信楽町、ブレません。

せっかくなので信楽焼の「絵付け」に挑戦してみました

昼食を摂ったお店に隣接の「掘り出し市場・陶珍館(とんちんかん)で、飛び込みでも陶芸体験ができるというのでチャレンジ。時間の都合上、1時間くらいでできる、素焼きの信楽焼に絵の具で色を載せる「絵付け」を選びました(陶器実費+1500円くらい)

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生たぬ(笑)。鉛筆で下描きをして(←焼いたら消えるそうです)、上をなぞるように色を乗せていきます。線が切れ切れでも大丈夫。逆に、重ね塗りをし過ぎると、焼きの過程で剥がれてしまうので、これくらいが丁度いいのだとか。素の状態で微妙な色も、焼くとかなり変わるようです。

なお、仕上がりには2~3ヶ月かかるため、この日はここまで。後で完成品が指定の住所に届きます。そろそろ来るかな…後日忘れていなければ、お披露目する機会があるかも。

UVER(湯葉)world京都━━━豆富料理にまったり下鼓を打つ夜

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京都といえば修学旅行、修学旅行といえば京都。私は、父の仕事の都合で「修学旅行の直前に転勤になる」呪いが小中高とかかっていたため、実はこれが初めての京都なんです。ちなみに修学旅行は全部北海道。16年住んでた北海道だよガッデム。

さて、京都といえば家庭料理を指す「おばんざい」、そして「豆富料理」が名物です。
例によって「めんどい」という理由で下調べもロクにせず土地勘もない中で、まあまあ”アタリ”のお店を引き当てることは、私の数少ない特技の一つ。何点かコツがあるのですが、それは次の札幌でも同じような店探しをしているので、そちらで触れるとして。

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その野生の勘みたいなもので決めた京都の宴席は、駅前ながら少し細道に外れた場所に佇む「和食酒房・楽坐」で。上品で古都ならではの、味のある門構えです。

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突き出しの「カニ味噌豆富」と、サービスでいただいた「湯葉のお刺身」

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旦那が家に持って帰りたがった(どうやって持って帰れと…)「おばんざい」の数々(左・軟骨揚げ、右上・フグの唐揚げ、右下・銀杏の塩焼き)

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「湯葉せんべい」を抹茶塩で。せんべい単体だと甘く、抹茶塩と合わさると少しほろ苦い、不思議な味でした。湯葉といい豆富料理といい、シンプルな見た目に反してすごく繊細なんですね。匠の技と京都の本気を垣間見た気がします。

というか、金沢の魚といい京都の湯葉といい、元々あまり好きではないものが美味しい旅の前半でした(←ひとは私を”偏食の鬼”と呼びます)

そして、シメ、かつ、京都で忘れてならないのが、あっさりとこってりの妙「京都ラーメン」。

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駅からそう遠くない場所にある「新副菜館本店」へ。9時頃でも余裕で行列でした。

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真っ黒なスープにイヤな予感がよぎりましたが、たっぷりの九条ねぎであっさり優しい味に。
シメにふさわしい一杯となりました。ふー、もう食べられないよ、ママァ…。

だいぶ端折ったのですが、やっぱり長くなったので今回はこれにて。次回は一気に北海道です。

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