倒産詐欺の手口
売買契約を交わし、入金をした直後に相手の会社が倒産してしまいました。
相当な金額を入金してしまったので、かなりショックを受けています。
これはもしや倒産詐欺では、と思っているのですが、倒産詐欺とはどのようなものなのでしょうか?
ご質問の内容だけでは倒産詐欺かどうかを判断することはできませんが、可能性は十分にあります。
多数の契約を交わした後、集めたお金を合法的に返金せずに会社を倒産させることを「倒産詐欺」や「計画倒産」と呼ぶことがあります。
倒産は、綿密に計画されていた可能性もある
倒産詐欺によくあるパターンが、倒産を前提として初めから不正な会計を行い、財産の隠匿をしつつ、十分な金銭の回収が終わったところで会社を倒産させてしまうというものです。
あらかじめ計画的にされた倒産であれば、破産手続の中で配当金が残っているようなこともほとんどなく、泣き寝入りするしかないことも多くなっています。
このような計画倒産が行われないために、裁判所から破産管財人が選任されます。
破産管財人は業務の中で、破産についての実態調査を行うのですが、かなり綿密に計画されている場合、見抜けずに破産手続きがそのまま終わってしまう場合もあるのです。
詐欺破産罪が適用されても証拠がなければ・・・
今回のような場合、もし本当に計画倒産が行われていたとしたら詐欺破産罪が適用されることになります。
こちらは刑事事件に該当するので警察に動いてもらうこともできます。
しかし、それを立証できるようなものがなければ警察も動いてはくれませんし、破産管財人も見抜けないような実態調査を個人でするのは非常に困難ともいえます。
倒産の実態調査にはプロの手を借りる方法も
どうしても泣き寝入りをしたくない場合は、探偵事務所や調査事務所といったプロの手を借りる方法もあります。
破産管財人は調査のプロではありませんので、破産管財人が見抜けないような計画倒産であっても、彼らなら見抜ける可能性が十分にあります。
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現在、不況の煽りをうけて会社の倒産が増えているのも事実です。
できる限りの努力をしていても倒産してしまう会社が多く、直前の入金にも関わらず倒産してしまうこともあります。
会社倒産のすべてが倒産詐欺ではありませんので、自分なりに確認した後、それでも倒産詐欺の疑いが消えない場合はプロへの調査依頼を検討してみましょう。