家賃滞納者の夜逃げ

賃貸アパート・マンションの大家さんにとって、経営リスクとなるのが家賃滞納。
とくに、滞納者が姿を消してしまう、いわゆる「夜逃げ」には多くの人々が頭を抱えてしまいます。

法律上はもちろん債権者ですので、滞納家賃を支払わせることができますが、現実には様々な問題が発生します。

ここでは、賃借人の居場所がわからなくなってしまった場合の家賃の回収方法について考えてみましょう。

保証人に請求できなければ本人探し

まず、賃借契約で保証人が設定されている場合は、その人に請求することができます。

連帯保証人であれば、債務者本人が返済可能であっても返済を請求できます。
保証人への請求は、家賃債権の回収のためにもっとも成功率の高い方法です。

しかし、様々な理由で保証人への請求がかなわない場合、本人を探し出す必要があります。
居場所を突き止めなければ、督促を行うこともできません。

被告が行方不明でも裁判を起こすことはできますが、結局本人が見つからない限りお金を回収することは困難です。

住民票を移していないか確認する

住居を移転させた人の居場所を探すには、戸籍の附票を取得し、住民票を移していないかチェックする方法がありますが、夜逃げを行う人は、足取りを掴まれないため住民登録を移していないことがほとんどでしょう。

しかし、夜逃げをした人も、住民登録をしないと生活上の困難が生じることが多いので、移転先で生活が安定した際、その場所で住民登録することもあります。

数年経ってから資力が回復した滞納者の居場所がわかり債権回収できた、という例もあります。

コストと時効を勘案しながら現実的な選択を

弁護士に依頼して裁判を起こしたり、探偵への依頼を行ったりする場合は、コスト面でメリットがあるか、ということも考える必要があります。

適切な手続きを踏んだ上で賃貸借契約を解除し、その部屋を再び収益物件として復帰させつつ、定期的に滞納者の住民登録の変化がないか調べながら待つ、というのが現実的な選択肢ともいえます。

ただし、家賃債権の時効(5年)には注意しましょう。
時効期間が満了しそうになったときは、裁判などで時効をリセット(中断)しておく必要があります。

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