警察を動かすには?

警察に捜索願を出しても、事件への関連性が見受けられない場合には動いてもらえないことがほとんどです。

捜索願を出しているというのに、何日経っても見つからないとあっては心配もつのるばかりですし、もっと積極的に捜査をして欲しいと思うのも仕方がないことです。

しかし、警察が捜査に乗り出さないのにはそれなりの理由があります。

一般家出人への警察の対応

事件への関連性がないと判断された家出人は、「一般家出人」として警察に対応されることになります。
一般家出人とは、自らの意思で行方をくらますことができる家出人のことをいいます。

こうなった場合、警察はデータベースに家出人を登録するくらいで、特にこれといった捜査を行うようなことはしません。

民事不介入の原則により捜査に乗り出さない警察

自ら家出をしたということは、それなりの理由があるといえます。
家出人が現状帰りたいと思っていない可能性が強く、その根本的な家出理由の解決まで警察では対応をしてくれません。

一般家出人の場合、家族や個人間の民事的な紛争が家出の契機となっていることがほとんどで、警察はこの紛争には関与しようとはしません。
これを民事不介入の原則といいます。

さらに、警察への捜索願の届出件数は年間8万件以上にもおよびます。
警察の人員では、そのすべてに捜査員を投入して対応することはできないのです。

どんなに小さな事件性も見逃さずに連絡すべき

上記したとおり、警察は事件への関連性がなければ動いてはくれませんが、逆に考えれば関連性さえ見出すことができれば、捜査してもらうことができるともいえます。

家出人の身の回りを再度調べ直すことによって、何か不可解な部分が出てくるかもしれません。

しかしながら、事件性があると判断されるだけの理由を見つけることはなかなかできませんし、一度一般家出人として処理されてしまった件を、くつがえすのは簡単なことではありません。

警察が動くのを待つのは、ご家族にとっては非常に大きなストレスとなりますし、少しでも行方不明になっているご家族に近づきたいと思うのは当然のことです。

ある程度の費用を投じて、探偵、弁護士などの協力を仰ぎ、自分達で積極的な捜索を始める方法もあります。
周囲の人々とよく相談し、その時に考えうるベストな行動を取っていきましょう。

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