認知症患者が行方不明になってしまったら?
認知症の祖母がふらっといなくなってしまいました。
いままでも迷子になることはあったのですが、その日のうちに帰ってこなかったことは初めてで、非常に心配です。
どうやって探したらいいのでしょうか。
できれば、今後の対策も教えてください。
認知症患者の行方不明は増加傾向にあります。
まずは警察に連絡し、捜索願を出しておきましょう。
探す際は、地域の人の目が非常に重要です。
不明者の情報をなるべく多くの方に知ってもらい、徐々に探す範囲を広げていきましょう。
まずは警察、自分でもできる限りの捜索を
認知症の方がいなくなった場合、事件・事故に巻き込まれている可能性があります。
まずは一刻も早く警察に連絡することをおすすめします。
捜索願を出すことで毎日パトロールをしている警察官にその人の情報が共有され、見つかる可能性は高くなります。
家を出たあとしばらくは、あまり遠いところに行っていないと思われますので、地域の方からの情報が最も役に立ちます。
近所の住民や商店街の店主に、聞き取りやチラシなどで情報の提供をお願いするとよいでしょう。
また、現在ではTwitterやフェイスブックなどのSNSで拡散するのもかなり有効です。
認知症患者が、遠隔地にいる場合とは?
認知症の方が徘徊を行う際、若い頃の記憶で、「○○へ行かなければならない」と思い込んでいる場合が多いようです。
中には、バスや電車で、故郷や昔の職場などゆかりの地に向かい、途中でわからなくなってしまう例もあります。
このような場合は、自宅の近辺だけを探していたのでは見つけることはできません。
警察のネットワークによって探すのはもちろんのこと、自分で探す場合も、考えられる地域に対象を広げる必要があります。
施設で保護されていることも
誰かが認知症患者を保護したものの、身元がわからない場合、市町村の判断で特別養護老人ホーム等の施設に預けられることがあります。
その際、警察に行方不明者として届出をしていても、特徴等による突き合わせができず、家族に連絡できないケースもあるようです。
保護された方の情報は、市町村の福祉局等で管理されていますので、周辺地域の自治体に確認することも必要でしょう。
また、今後の対策として、もしものことがあった場合のことを考え、認知症の傾向のある方には常時住所等の記載のあるものを携帯してもらうことが大切です。
周辺の老人ホーム施設へ写真などを持ち込み、事前に事情を伝えておくのもよいでしょう。