探偵Q&A/探偵と警察の違いを教えてください!
ある人とトラブルがあり、その相手の行為が犯罪にあたるのではないかと思っています。
探偵あるいは警察への相談を考えているのですが、探偵と警察にはできることに違いがあるのでしょうか。
どちらに相談すれば良いのでしょうか。
犯罪の被害に遭っているのであれば、警察へ相談したほうが良いかもしれません。
しかし、現実的には警察がすぐに捜査してくれるとは限りません。
探偵に事実関係を調査してもらうことが有効なことがあります。
警察は強大な権限をもっているが・・・
警察には国家権力を背景とした強力な権限があります。
裁判所の令状を取った上で、加害者の自宅を強制捜査したり、逮捕したりといったことが可能です。
これに対し、探偵はあくまで民間人ですから、加害者の自宅に入り込んで資料を押収することはできませんし、現行犯でないかぎり犯人を逮捕することもできません。
あなたが犯罪被害を受けているのであれば、警察に相談し、刑事告訴を行う方法が解決の大きな手段になります。
しかし、ストーカー犯罪に関する報道で盛んに取り沙汰されていますが、警察は刑事告訴を受理し、捜査をはじめるまでの「初動」が遅くなる傾向があります。
警察の初動を遅らせる「民事不介入」の壁
警察には「民事不介入」の原則があります。
警察は、刑法等に違反する「犯罪」の疑いがある場合は捜査ができますが、例えば「貸したお金を返してくれない」といった民事問題には介入できません。
また、犯罪の疑いがあってもなかなか手が出せないこともあります。
たとえば、社員の横領が疑われる場合も「経費の無駄使いが多い」といった程度では、社内の問題とされてしまうでしょう。
ストーカーも「恋愛関係のもつれ」との線引きが難しい面があります。
探偵が証拠をつかみ、警察を動かす
探偵の得意とする業務は、調査対象者の問題行動の証拠をつかむこと。
それが犯罪であれば、証拠をもとに届け出ることで、警察を動かすことができる可能性も高くなります。
もしあなたが、明らかな犯罪行為の被害を受け、今にも身に危険が降りかかりそうであるということであれば、すぐに警察に相談することをおすすめします。
しかし、事実関係がはっきりしない、警察に相談したものの積極的に動いてくれる様子がない、といった場合は、証拠をつかむために探偵への相談が検討対象になるでしょう。