採用選考時のバックグラウンドチェック
新入社員の採用を検討する際の判断材料として、本人の経歴や行動を調査することは企業のあいだで広く行われています。
とくに最近、「バックグラウンドチェック」と呼ばれる採用調査が話題になっています。
主に欧米の企業で行われる採用調査を指してこの言葉が使われることが多いようです。
ではこの「バックグラウンドチェック」とはどんなものなのでしょうか。
海外企業で広く行われる詳細なチェック
外資系の金融機関等では、テロ防止等の関連もあり、詳細なバックグラウンドチェックが行われる傾向があります。
それらの企業で求職者について調べることとしては、主に以下のような事項が挙げられます。
- 学歴、職歴
- 性格、素行
- テロ組織・反社会的勢力との関係
- 犯罪歴・民事事件の関与歴
- 破産歴
- 地域、職場での評判
本人に許可を取って行うのが通例
外資系の大企業においては、採用試験を受ける際、会社からバックグラウンドチェックを行うことを許可する書面へのサインを求められることが多いといわれます。
本人に調査の許可を取った上で行うからこそ、本人から大学の卒業証明書や行政機関から得られる資料など、各種書類の提供を受けることもでき、また本人の委任により、多くの情報機関から個人情報が取得できるといえます。
調査形態により外部委託先を検討する
バックグラウンドチェックで調査される事項は、日本の企業で行われる採用調査と重なりが大きいことも確かです。
そのため、同様の調査を外部の会社に依頼する場合、日本では探偵・興信所がもっとも身近な存在だと思われます。
探偵・興信所には、上記の事項を含む求職者のバックグラウンドチェックの調査手法を持っている業者も多く、法人向けのサービスとして展開されています。
ただし、相手に許可を取って情報を取得する形態の調査手法であれば、採用時にサインしてもらう書類の整備など、関連法令への理解も必要となるでしょう。
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新規採用時に於ける、バックグラウンドチェック
法律的な知識が必要となるため、弁護士等の専門家への相談も含めて考えるべきだと思います。
また、企業が海外展開をする際に、現地法人で採用を行う際のバックグラウンドチェックについては、さらに深い経験が必要となります。
外国の法令についての知識を持った調査会社を選ぶ必要があるでしょう。