投資詐欺の被害額を返金して欲しい
とある知人から儲け話を持ちかけられました。
私は詳しくなかったのですが、「必ず儲かる」といわれ勧められるがままに投資してしまったんです。
しかし、配当金の支払いがなくなりそこでやっと自分が投資詐欺の被害にあったのだと理解しました。
なんとか投資によって失われたお金を取り戻したいのですが、どのような方法があるのでしょうか。
「これから上場する企業なので投資してほしい」、「後で必ず買い戻すから、この社債を購入してほしい」などの誘い文句で取引を持ち掛ける詐欺を「投資詐欺」と言います。
早い段階であれば、契約の無効、取り消しを主張し、資金を回収することができます。
個人で「詐欺」と立証するのは非常に難しい
投資は「儲かるか、儲からないかわからない」のが前提のもの。
儲からなかったからといって詐欺だと立証するのは、非常に難しいことです。
詐欺でなくとも、利益が出なければ配当金が支払われないことは、当然あるからです。
しかし、もちろん疑いの目をもって対応することは重要です。
まずは警察や消費者センターに相談し、その投資に関係する会社や人物が他の詐欺事件を起こしていないか確認しましょう。
弁護士の力を借りて契約を解除・取り消す
しかし、詐欺だとは断定できないとしても、契約の無効、あるいは取り消しを主張し、支払った資金の返還を求めることはできます。
そのためには、次の3点を突くのが有効です。
- 契約として成立していない(不完全な口約束、契約書等)
- 錯誤(契約の内容を勘違いした状態)で契約の意思表示をした
- 契約の内容に嘘があり、詐欺(民事上)である
上記のような場合、契約は取り消し可能、あるいは無効となります。
しかし、これらの判断については、契約に至る書類や資料が必要となりますし、専門的な法律の知識が必要となります。
そのため、契約の無効や取り消しについては、弁護士に相談することをお勧めします。
投資詐欺の「二次被害」に注意
投資詐欺にあった方は、どうしても「損失を取り戻す・被害を回復する」という気持ちから、同じような投資の詐欺被害を受けてしまいがちです。
投資詐欺被害にあった人を狙う詐欺も多発していますので、「確実に儲かる話はない」という考えをしっかり持つようにしましょう。
また、投資には十分な知識と判断力が必要であることもご理解いただきたいと思います。