慰謝料・示談金・和解金の違いは?
慰謝料、示談金、和解金とは、それぞれ性質が違うものです。
それぞれの意味を見比べてみましょう。
それぞれの違い
以下は広辞苑からの引用です。
- 慰謝料・・・生命・身体・自由・名誉・貞操などを侵害する不法行為によって生じた精神的苦痛に対する損害賠償
- 示談(金)・・・民事上の紛争を裁判に依らず、当事者間の合意で解決すること。民法上の和解契約のこと
- 和解(金)・・・法的な争いをしている当時者が互いに譲歩し合って、その間の争いを止めることを約する契約
つまり、慰謝料と和解金は裁判を経て発生するお金であり、示談金は裁判を経ずに発生するお金と言うことが分かります。
慰謝料は裁判をせずともお互いの協議によって支払われることもありますが、根本は損害賠償の一種であり、損害賠償は民法に則って請求されるものです。
どう使い分けるか
浮気から離婚に至った場合、これの慰謝料、示談、和解についてどう使い分けるかということは、浮気の程度によって変わってくるでしょう。
浮気の程度としては、浮気の回数や期間、浮気に至る過程や浮気後の相手の態度などがこれにあたります。
浮気の程度が重度であれば夫婦の溝も深くなり、話し合いによって解決する余地もなくなる可能性があるため、法的手段に訴えて慰謝料を請求する場合も多いでしょう。
中程度であれば、一旦裁判という手段に訴えて、お互いの弁護士などを通じて話し合いが進めば、和解金という形で折り合いを付けることを試みます。
また、浮気の程度が比較的軽度であり、お互いに話し合いによって解決する余地があるならば、示談金という形で決着するのが最も穏便な方法です。
したがって、もしご主人が繰り返し浮気をしており、確実に慰謝料をもらうために証拠集めもしているような場合においては、慰謝料請求の裁判を起こすと言う方法をとることになると思います。
浮気相手に贖罪させる場合にも、多くは慰謝料請求という形で行うことが一般的でしょう。