住所不明の元夫から不払いの養育費を回収する方法
離婚の際、親権をもたない元配偶者から、定期的に子どもの養育費を受け取る契約をすることがあります。
子どもの扶養義務は両親にありますので、親権者ではなくても養育費を負担するのは義務でもあります。
しかし、養育費は継続的に支払う契約形態が多いこともあり、支払いが途切れてしまった、という問題が起こりがちでもあります。
急に支払いが途切れ、消息不明に
よくあるのが、養育費の支払い義務のある元夫の居場所が急に分からなくなるケース。
督促しようにも、どこに請求して良いかわからなくなってしまいます。
今後支払う意思があるのかの確認すらままなりません。
この場合、なんらかの方法で居場所を特定しなくてはなりません。
共通の知り合いがいる場合は、聞き取りを行ってみるとよいでしょう。
しかし、友達にも移転先を伝えていない、あるいは口止めしていることも考えられます。
元配偶者の戸籍は請求の権利あり
ここで利用できるのは、元夫の本籍地の役所にある戸籍。
戸籍の記載事項を見るために請求する書類として、謄本や抄本のほかに、「附票」があり、ここに住民登録の移動についての記載があるのです。
戸籍を取れるのは基本的に「戸籍に記載されている人」やその親族。
すでに他人になっている元配偶者の戸籍を請求できるの?と思うかもしれません。
しかし、戸籍には元配偶者も記載されています。
つまり、「戸籍に記載されている人」に該当し、請求する資格があります。
⇒詳しくは 住民票ガイド
なお、債権者などの第三者も戸籍を請求することができますが、書類などにより取得の資格があることの証明をしなくてはなりません。
離婚した配偶者について調べる場合は、堂々と本人として請求したほうがよいでしょう。
限界を感じたら専門家に相談を
とはいえ、この方法にも限界があります。
債務を逃れるために行った移転であれば、足取りを掴まれないため住民登録を動かしていない場合がほとんどなのです。
住所の移動が途切れ、それ以上の調査ができない場合、一般の方では住所の特定は極めて困難になります。
打つ手がなくなった場合は、探偵など人探しの専門家に依頼することも検討するとよいでしょう。