不倫慰謝料の公正証書とは?
不倫慰謝料の公正証書とは、慰謝料の支払い条件、養育費の額などを明確に、法律に基づいて正式な書式で作成された書類です。
公証役場という場所で公証人の立会のもと作成され原本は公証役場に保管されます。
通常の示談書や和解契約書との差は、強制執行です。
裁判外で示談書などを取り交わした場合、それ自体は有効ですが、示談書を盾に慰謝料の支払いを強制執行することはできません。
しかし、公正証書があれば強制執行を行うことができます。
公正証書とは
- 公正証書とは様々な契約や示談内容、遺言の内容を公正人の立会のもと作成された書類です。
- 公正人とは法務大臣に指名された裁判官や検察官として30年以上の実務経験を持っている法律の専門家です。
- 公正証書に書かれている慰謝料の支払いを怠った場合、裁判を経ずに強制執行を行うことができます。
- 強制執行とは、慰謝料の支払いが滞った場合、給与の差し押さえなどを行うことができる手続きのことを言います。
不倫慰謝料の公正証書に書かれる内容
不倫慰謝料の公正証書には、双方で取り決めた慰謝料の額、支払い方法、支払い期日などが明記されています。
分割払いにした場合の支払い期日、遅延した場合の遅延利息など、様々な状況に対応できるように隙のない仕組みとなっています。
様々な取り決めを文章化してくれますので、些細なことでもメモをして持っていくとよいでしょう。
公正証書を作成するメリット
公正証書を作成することにはメリットが沢山あります。
- 慰謝料の支払いが滞った場合に裁判をせずに慰謝料請求が可能。
- 法律のプロが作成するので、様々な状況に対応した隙のない書類の作成が可能。
- 原本が公正役場に厳重に保管されるので、破棄されたり、災害や火災で焼失してしまったりしても再び送付してもらうことができる。
- 原本が保管されているので、言った言わないの水かけ論にならない。
このように、トラブルが多発しがちな離婚慰謝料も公正証書を作成しておけば、安心という訳です。
ただ、公正証書を取り交わして慰謝料を請求するまでには様々な困難が待ち受けていますので、まずは専門家に相談するといいでしょう。