私たち夫婦の「こどもの心に届く叱り方」と「届かない叱り方」
こんにちは。一ノ瀬ねむです。
先日、ショッピングモールで買い物をしていたら、とても気になる親子に出会いました。
5歳位の男の子が、父親に怒られ続けているのです。
「おい!静かにしろ!何回言ったらわかるんだ!」
「走るなって言ってるだろ!お前馬鹿じゃないのか!」
父親の叱る声が店内に響いていました。
しかし、怒られている男の子は、父親の怒鳴り声は全然頭に入ってない様子なのです。
まったく言う事を聞かないので、最後はゲンコツをされていました。
そこで男の子が大泣きしながら「お父さんは僕が嫌いなんだねー!」と言い放ったのです。そう言われて父親は「そんな事言ってないだろ!静かにしろと言っているんだ!」とますますヒートアップしていました。
近くで聞いているこちらの方が、辛くなってきてしまいました。
こんな叱り方したことありませんか?「こどもの心に届かない叱り方」
私にも、6歳と4歳のこどもがいます。
こどもは、親の言う事を簡単には聞いてはくれません。私もその苦労は痛いほどよくわかります。特に外出先では、周りへ迷惑になるので気が張りますよね。つい感情的になってしまうものです。
- 悪い所ばかりを責め立てる
「早く着替えないと駄目だろ!いつもギリギリになっているじゃないか!」
「廊下を走らないでっていつも言っているでしょ!親の言う事を全然聞けないんだから!」 - 決めつける
「本当にお前は乱暴な奴だな」
「こんな簡単な事がわからないなんて、なんて駄目な子なの!」 - 一回でわからせようとする
「さっき言ったばかりだろ」
「何回同じ事を言わせればわかるの?」 - 脅しで言う事を聞かせようとする
「もしまたやったらゲンコツだからな」
「言う事聞かないんだったら、ここにおいていくからね」 - 頭ごなしに否定する
「そんな事で泣くな、もう赤ちゃんじゃないだろ」
「お前が悪いから叩かれたんでしょ」 - 比較する
「○○ちゃんは、すごくお行儀がいいのに」
「○○くんは、妹をいじめたりしないぞ」 - こども自身を非難する
「あんたが私を怒らせてばっかりいるから病気になりそうよ」
「お前のせいで全然ゆっくりできなかっただろ」
子育てをしている方なら、一度は言ってしまった事があるのではないでしょうか。
これらの叱り方に共通して言える事は、こどもが自分の存在を否定的に考えるようになってしまう危険性があるという事です。
さきほどご紹介したショッピングモールで出会った親子は、その典型的な例ですよね。
「じゃあどんな風に叱ったらいいんだろう」と思いますよね。子育てに正解はなく、いつも迷うことばかりです。
6歳の息子がいつもと違う反応を見せた”ある出来事”
感情的な叱り方は、こどもの心には届きません。しかし、こどもは親を感情的に怒らせてしまう事ばかりします。
我が家の場合も、このような叱り方をしてしまう事はありました。そのうちに、叱ると「パパ(ママ)は、僕の事を信じてくれないんだね!」と返してくるようになってしまい、とても悩んだ時期がありました。
「こどもの事を思って叱っているのに、どうしてわかってくれないんだろう」と余計にイライラして叱れば叱る程、こどもはますますへそを曲げてしまう負のスパイラルが生じてしまっていたのです。
そして、それは夫婦で感じていた事でした。なぜこどもは、叱ると存在を否定されていると感じるのか、主人と話し合うようになっていきました。
答えは見つからずに生活を送っていく中で「おや?」と思う出来事がありました。
家族で出掛けた際、テンションが上がった息子が道路に飛び出しそうになった時の事です。
私は「危ない!」と大きな声で叫び腕を掴みました。
「飛び出したら危ないでしょ!!」と普段のように叱ると、そっぽを向く息子。
その時に、主人が「お前の事が心配だから言っているんだぞ!」と叱りました。
すると言われた途端息子は、へそを曲げた表情からみるみる泣き顔に変わり「ごめんなさい」と素直に謝ったのです。
私たち夫婦が見つけた「こどもの心に届く叱り方」
「あなたのためを思って注意している」という事を伝わる様に叱る事で、素直に話を聞いてくれるようになるのではないか、という考えに気づかせてくれる出来事でした。
その事に気づいてから、この考えをもとに私たち夫婦なりに叱り方の工夫を重ねました。
そして、私たちは叱る際以下の事に気をつけるようになりました。
- 落ち着いてこどもの目を見て注意する
頭から怒鳴ってもこどもの耳には入らない。“何を注意されているのか”を理解させるために、こどもと同じ高さに目を合わせ意識をしっかりと向けさせてから、落ち着いたトーンで注意する事で、心に響きやすくなる。 - まずこどもの話をしっかり聞き、気持ちを理解してから注意する
失敗したり、悪い事をしてしまっても、受け入れる姿勢を見せる事が大切。親から怒鳴られてばかりいるとこどもは自信をなくしていく。「~してはダメだ」と言い切るのではなく、まずこどもの言い分を聞いてあげる事で、「親は自分を理解してくれる」と自信を持つ事ができるようになる。 - なぜいけないのか、こどもがわかるように理由を説明する
こどもが悪いことをしてしまうのは、して良い事と悪い事の判断が未熟だから。「相手がこんなふうに困るからしてはいけない」ときちんと理由を伝えていく事で、思いやりやルールを、自然と学んでいく事ができる。 - “こどもは一度ではわからない・すぐにはできない”と思う
こどもは何回注意しても同じ事をする。一回の注意で言う事を聞かせようとするあまり、こどもが傷つくような言い方をしたり手が出てしまうと、大人の顔色を見たり怯えて行動するようになってしまう。大人と同じように考えず、こどもは何度も同じ事を繰り返しながら少しずつ身につけていくと理解する事が必要。 - 他の子と比べない
親は“見習ってほしい”と思って比較して叱るけど、こどもにはそう伝わらない。“自分よりあの子の方が良いんだ” “自分はいらないこどもなんじゃないか”とますますやる気をなくす恐れがある。うまく出来ない事も、こどもの大事な個性。逆にこどもが他の子との差を気にした時に、「あの子はあの子」と言ってあげられる位の気持ちが大切。
このような部分に注意して叱ることで、こどもに次のような変化がみられるようになりました。
②「どうせぼくなんか…」のような、なげやりな発言をほとんどしなくなった。
③親の注意に耳を傾けるようになった。
親が少し意識を変えるだけでこどもの行動は変わる
育児は、悩みの連続だと感じています。頭ではわかっていても、上手に叱る事はとても難しい事です。しかし、こどもを育てていく上で、叱る事は必要なことです。
普段仕事で忙しく、子どもと触れ合う機会が少ないパパやママが、こどものへそを曲げる叱り方ばかりをしていたら、気持ちが離れてしまう事もあるかもしれません。
カッとなってしまった時は、私は一呼吸置いて、こどもの言い分をまず聞くようにしています。
完璧にしようとしなくても良いのだと思います。意識を変えるだけでこどもは感じ取ってくれます。
「お父さんはぼくの事をわかってくれる」「お母さんはわたしの味方なんだ!」と思ってくれたら嬉しいですよね。
一ノ瀬ねむ
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